第1回新島島会議 開催レポート

新東京百景にも選ばれた羽伏浦海岸は、国内でも有数のサーフポイント

東京宝島事業では、島の住民が主体となり、各島の魅力について議論し、磨き上げることで、島のブランド化・高付加価値化を目指す「島会議」を行っています。6月19日に開催された新島の第1回島会議の模様をレポートします。

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「コーガ石」など自然環境の保存活用のほか、新しいアイデアや可能性を模索

白砂のビーチが特徴的な新島で開催された第1回島会議には13名が参加しました。

会議では、2チームに分かれ、各自が考える「島にあったらいいなと思うもの」と「島の課題」を抽出し、そこで出た意見をもとに議論が進められました。

まず、「島にあったらいいなと思うもの」については、13人の参加者それぞれが付箋に書き出した意見を、各グループで議論していきます。

ここでは、「コーガ石(※)造りの民家の保存や活用」や「砂浜保全」といった、島に今あるものの活用や、サーフボードが搭載できるバスや電気自動車などの交通手段に関するアイデアが出されました。

(※)「コーガ石」は、淡色ないし白色の著しく気泡に富むガラス質流紋岩質の石材です。
島内にはコーガ石を使った家屋が建ち並び、モヤイ像などの石像は100体以上もあります。羽伏浦海岸等の白砂のビーチも、すべてコーガ石から生まれたものです。また、コーガ石が原料のオリーブ色の「新島ガラス」は、お土産物としても人気です。

新島のこれからを考えるために必要なことを議論

続いて「島の課題」の議論が行われました。「島内にタクシーやレンタカーが少なく、本数の少ないバスとレンタサイクルしか移動手段がない」「民宿が行なっている宿泊者の送迎が大変」などの島内交通の不便さのほか、「カフェや飲食店が限られている」ことや、空き家対策などの課題が出されました。

これから新島をどうしていくかを考える時、参加者の一人が、「まずは島に住んでいる僕らが『いいね』と思えることが大事」と話すと、別の参加者は「観光で人を呼ぶならば、サービスの向上や改善を行うのか、島の環境保全に力を入れるのか、など方法はいくつもある」と議論を重ねました。

各メンバーが考える課題をまずは棚卸しすることで次なるステップへ

参加者の西胤輝之進さんは、「島が抱える課題や事情などが色々ある中で、この会議に参加してくれたメンバーの意見をもっと吸い上げて共有していきたい」と話しました。また、島に戻って3年目という小澤さとえさんは、「今までも島の方たちが積み重ねてきたものがある中で、今回のメンバーで当時の皆さんが一生懸命考えた新島の未来図をアップデートしていくような取組ができたら」と振り返りました。

新島の島会議は2019年度内にあと4回開催する予定です。今回、共有されたアイデアや課題をベースに、次回以降の会議でブランドコンセプトや具体的な取組を考えていきます。

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