第5回利島島会議 開催レポート
利島の海産物の代表格であるイセエビとサザエ(©利島村役場)
東京宝島事業では、島の住民が主体となり、各島の魅力について議論し、磨き上げることで、島のブランド化を目指す「島会議」を行っています。1月15日に開催された利島の第5回島会議の模様をレポートします。
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第4回全体会議・スタディツアーの経験を共有
まずは、第4回島会議・スタディツアーの訪問先で得た学びを共有し、今後、島外で利島をアピールするためには、発信できる産品の数を増やし、質を高めることの重要性を確認しました。また全国各地の優れた産品を販売・発信する「まるごとにっぽん」で、魅力的なストーリーがあればお客さんに商品の良さが伝わることを学び、利島の産品についても、利島ならではのストーリーを考えていく必要があることを話し合いました。
利島で売り出せる産品の検証
これまでの島会議で、利島の特産品として挙がっていたのは、椿油、うつぼチップス、うつぼの干物、にぼし餅。ファシリテーターから他地域の参考事例として、未利用魚の利活用で成功した「萩の地魚もったいないプロジェクト」や「まるごとにっぽん」でよく売れている産品などが紹介され、参加者は意見を出し合い、改めて利島の新たな産品の可能性を検討しました。
検討の結果、新たな産品の候補として、キハダマグロやカツオの生ハムや燻製、ブダイのべっこう寿司、椿油フォンデュ、島のりカレー、あぶらのり、にぼし餅のジェラート、はんばのりの炊き込みご飯などが挙がりました。
参加者からは、漁獲量や生産量等の観点から、利島の産物は安定供給が難しいという課題認識が挙がる一方、「食べたり、手に入れることができる場所や量、時期が限定的であることがかえって価値を高めるのではないか」、「広く展開しなくても、利島の旬のものが食べられれば十分」といった意見も出ました。また、「真空パックにするなど日持ちする方が購入しやすい」、「常温で持ち運びやすいものが望ましい」、「商品の原材料が100%利島産でなくても良い」、「パッケージや売り方を変えるだけでも売れるのではないか」など、消費者の視点を考えながら、活発な意見交換が行われました。
利島ならではの魅力的な商品開発に向けて
参加者の榎本久美子さんは「利島は小さい島なので、色々な制限があると思いました。島に来る人はお酒が好きな人も多いので、日持ちするもので、魚を使ったおつまみになるような産品ができたら」と島会議を振り返りました。
本日のアイデアや意見は、ファシリテーターが整理し、地域コーディネーターと意見交換しながら、飲食業や小売業など利島のアクションアイデアに関連のある企業が参加予定である2月のビジネスマッチングイベントに向けて準備を進めていきます。