第1回式根島島会議 開催レポート

式根島を代表する、美しい扇型の泊海岸。夏は多くの観光客で賑わう

東京宝島事業では、島の住民が主体となり、各島の魅力について議論し、磨き上げることで、島のブランド化・高付加価値化を目指す「島会議」を行っています。6月20日に開催された式根島の第1回島会議の模様をレポートします。

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「狭い街並み」「子どもが元気」式根島ならではの地域資源を探求

約500人が暮らす式根島で行われた第1回島会議には11名が参加しました。

会議では、3チームに分かれ、各自が考える「島の地域資源」と「島の課題」を抽出し、そこで出た意見をもとに、課題解決のための「島の未来(アイデア)」を議論しました。

まず、「島の地域資源」について、参加者が思いついた事柄を付箋に書き出していきます。

「海中温泉」「海」「朝日と夕日」といった式根島が持つ豊かな自然環境をはじめ、「人が親切」「子どもが元気」「優しい人が多い」といった住民同士の関係性が垣間見えるものもありました。また、コンパクトな島だが一軒あたりの土地は広く、家賃が安いといった式根島特有の土地事情も「島の地域資源」であるという意見が出されました。

「チャンスがある島を作っていくことが急務」皆で島の未来を考える

続いて、「島の課題」についての議論です。「島の将来を担う若者が少ない」といった「人」にまつわる課題に加えて、「創業する場所がない」「入居可能な空き家が少ない」「店が少ない」「高校がない」といった課題も挙げられました。

「島の未来(アイデア)を考えよう」という問いかけには、課題に出た島を支える担い手不足の解消に関する意見が多く出されました。島外からの移住・定住に対応するために、住居、仕事を増やし、「創業のチャンスを作る」「遊休不動産の活用」「何かをやろうという人が集まれるようにシェアスペースを作る」といった、具体的なアイデアが議論されました。

「仕事が無いならば生み出せばいい」という意見に対しては、「仕事を自分で作れるようになれば、I ターン者はもちろん、Uターンで島に帰ってきたいと思ってもらえるのではないか」「そういうチャンスがある島を作っていくことが急務なのではないか」という意見が活発に飛び交い、会場は熱を帯びていきました。

皆の問題意識は同じ。意識を揃えて次回の会議へ

参加者の下井勝博さんは、「皆が真剣に同じテーマで問題意識を持っていることが分かりました。今後の展開が楽しみです」と話し、荒木香織さんは、「皆それぞれに島のことを考えているんだなということが刺激になりましたし、同じことを課題と思っていると認識できるいい機会になりました」と振り返りました。

式根島の島会議は2019年度内にあと4回開催する予定です。今回、共有されたアイデアと課題をベースに、次回以降の会議でブランドコンセプトや具体的な行動策を考えていきます。

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