第5回父島島会議 開催レポート

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「別世界」の玄関口となる父島の二見湾

東京宝島事業では、島の住民が主体となり、各島の魅力について議論し、磨き上げることで、島のブランド化を目指す「島会議」を行っています。12月11日に開催された父島の第5回島会議の模様をレポートします。

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父島らしさが伝わった第5回島会議

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第5回島会議には11名が参加。まずは11月25日に都内で開催された第4回東京宝島全体会議の参加者から、プレゼンテーションの報告が行われました。

第4回東京宝島会議の参加者は、会議の場で「欧米系の文化がある」という父島の歴史背景を語り、父島のキャッチコピー「ありのままにいのちが輝く、別世界を生きる島」にも示される「別世界」であることを強調したことを報告。

父島がペルソナに設定する「小笠原に家族になりに来る人」を迎え入れるべく構想している、「環境保全プログラム」や「パスポート(仮称)」などのアクションアイデアのプレゼンでも、「父島らしさを伝えられた」と振り返りました。

アクションアイデア実現のためにすべきことを発表

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続いて、これまでの島会議を通じてまとめてきた「持続可能な社会を目指す」ための4つのアクションアイデア「環境保全プログラム(仮)」「(仮称)パスポート」「ユニバーサルデザインとしての鳥観図」「外来樹木駆除を使ったはがきの制作」を実現するための3年間のロードマップを、発案者らが発表しました。

「環境保全プログラム」の発案者は、「最終的には小笠原の自然環境が保全されて、より良い自然環境に復元すること。また、参加者の中からそれを伝えていける人を作ること」と、2つの目標をあげ、企業からのオファーや島内スタッフの養成を見据えたロードマップを発表しました。続いて、「(仮称)パスポート」の発案者は、観光客が島内での会話のきっかけとなる仕組み作りを関係各所と連携し、利用すればするほどバージョンアップしていくなどの工夫で利用促進を図り「小笠原に理解のある観光客が増えるきっかけになれば」と思いを伝えました。

「ユニバーサルデザインとしての鳥観図」の発案者は、海鳥の視点で描くアニメーションなどの上映場所を検討し、2年目には小笠原のエコ活動も知ってもらえるような動画を作り、3年目には自分が参加した環境プログラムなどをピンで刺せるスマートフォンアプリの開発構想を発表。最後の「外来樹木駆除を使ったはがきの制作」の発案者は、実際に再生紙を作っている企業に制作過程を学び、最終的には小笠原の生態系を保全する団体などにノウハウを譲渡していきたいと発表しました。

4つのアクションアイデアを深めるディスカッション

ロードマップが示された後は、アクションアイデア別に4グループに分かれてグループディスカッションを実施。縦軸が重要度、横軸に難易度を表したマトリックス図を用いて、ディスカッションの内容を整理しながら、内容をさらに深めていきました。

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最後に各発案者がディスカッションの内容について発表。ファシリテーターより、「パスポートという名前は誤解を招きかねない」とアドバイスを受け、名称を再考することに。「『小笠原トラベラーズノート』『ボニンディクショナリー』などのアイデアが出ています。他にも楽しい企画も出てきているので、さらに議論していけたら」と話しました。

参加者のニシモトホマレさんは「実現に向けて参加者各々が動いているので、安心しています。島民に興味を持ってもらえるにはどうしたら良いかということも、アクションアイデアに組み込んで、さらに内容を深めていけたら」と会議を振り返りました。

年度内に開催される島会議は今回で終了となりましたが、2月18日に都内で開催されるビジネスマッチングに向けてさらに話し合いは続きます。

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