"笑顔が似合う島"で島民が涙!七色八丈チームが八丈愛あふれすぎるご当地ソング『八丈島DUB』をdrop!

東京の島々に眠っている魅力を見つけ、磨き、発信する「東京宝島」プロジェクト。今回の舞台は八丈島です!
2024年3月16日、八丈島の「人」をフィーチャーして活性化を計る「七色八丈プロジェクトチーム」が、オリジナル曲『八丈島DUB』とそのMV(ミュージックビデオ)を公開しました。(MV動画はこちら
映像製作はすべて島民の手によるもので、100人を超える島民が登場し、この上ない八丈島への愛が溢れた仕上がりに。本楽曲・MV製作に懸ける思いを、七色八丈チーム代表の歌川真哉さんにお聞きします。

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八丈島の魅力的な人々を知ってもらうため、
七色八丈チームは生まれた。

-MVを拝見しました。素晴らしいです......。八丈島に行ったことがなくても、そして離島の出身でなくても、胸が熱くなってしまいますね。

歌川さん:いいでしょう(笑)? これは島民が見ると、みな涙するんですよ。八丈島では若い観光客が少ないことが積年の悩みゆえ若年層をターゲットに制作したのですが、島内では年代を問わず非常に好評を得ています。

-たしかに八丈島愛溢れる歌詞、南国発祥のダブ特有なゆったりしたビートが相まって、世代を超えたアンセムとなりそうですね! 非常に魅力的な活動をされていらっしゃいますが、七色八丈チームが生まれた経緯、これまでの活動についてお聞かせいただけますか。

歌川さん:3年ほど前、八丈島の活性化・PRを目的に七色八丈チームは結成されました。チーム名は、東京宝島事業における八丈島のコンセプト「自分の色を取り戻す、七色の魅力に輝く島」に由来しています。そして島の魅力について話し合う中で「八丈島には魅力的な人がたくさんいる」という意見が多く挙がったことから、人物を中心にアピールして行く方針が決まりました。

-MVを見ても「こんな人たちがいる島って、どんな場所なんだろう」と強く興味を惹かれました。その基本方針が、写真集『七色八丈図鑑』の制作につながって行くわけですね。

2024-hachijo2_4.png『七色八丈図鑑』のカバーデザイン

歌川さん:はい。初年度は島の中でも魅力的と言われている人に焦点を当てて撮影〜取材して、人物カタログを作成しました(『七色八丈図鑑』のWeb版はこちら)。2年目にはナビゲーター役となるキャラクター「メカキョン」を制作し、PR動画のSNS展開もスタートさせます。

2024-hachijo2_1.pngシカ科の小型動物であるキョンがモチーフの、メカキョン。
誕生の背景には島の歴史にまつわる壮大な物語があり、今後徐々に明かされるとのことです。

-メカキョン、MVにも登場していましたね! 写真集〜キャラクターと2年間の活動によって制作体制が固まっていき、それが今回の楽曲・MV制作へと発展したのですね。

歌川さん:そうですね。3年目の昨年は、過去2年間の活動を踏まえてより人が魅力的に見える方法を検討した結果、オリジナル曲、そしてMVの制作をすることになりました。七色八丈チームをはじめ制作者・協力者の中でも「やろうぜやろうぜ!」と気運が高まり、『七色八丈図鑑』に登場した人をはじめ町長・商工会長も巻き込んで、島民が総勢100人以上出演するという壮大なプロジェクトになりました。

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みんな笑顔で楽しそうに暮らしている、
そんな八丈島が伝わったら嬉しい。

-「七色」に相応しく、MVには年齢・職種等を問わず多彩な人が登場されていましたね!そのようにして生まれた『八丈島DUB』について、ご感想をお聞かせいただけますか。

歌川さん:島の魅力、そして八丈島が好きだという気持ちが存分に歌い上げられていたと思います。そして歌詞を元に映像を撮影したのですが、すべてのシーンが本当にすごくはまっていました。初めて見た人にとっては、映像が先にあってそれに合わせて歌詞が生まれたようにも思えるような...、そんな歌だと思いますね。

-言葉にも映像にも、同じくらい純粋に八丈島への思いが反映されたことの証しかもしれませんね。作詞された「Kazu社長」さんもMVに登場しますが、歌詞へ込めた思いなどは聞かれたのでしょうか。

歌川さん:Kazu社長は飲食店を経営する傍ら音楽活動をしておりまして、八丈島には20年以上前から通い続けて3年前に移住してきました。今回歌詞を依頼した際には、「自分自身は移住組だけれど、素直で心の綺麗な島人たちをはじめ、八丈島で見たこと、感じたことを、まだ島に来たことのない内地の方にも知ってもらいたい。そんな思いで書いた」と話していました。特に思い入れのある歌詞は、この部分だそうです。

晴れの島に生まれ僕らは育った
だから空は雨でも心はいつも晴れ
晴れの島に生まれ僕らは育った
だから冷めた心を温めてあげるよ

-「心を温めてあげるよ」の部分は、Kazu社長さんが八丈島に来て実感したことなのでしょうね...。このように代々島に住んでいる人と移住者が混ざり合うことで、作品に厚み・深みが加わったように思います。一方、多くの人が携わったゆえの苦労もあったのではないでしょうか。

歌川さん:そうですね...、人口がわずか7,000人程度の島とはいえ、その中には様々なグループ・コミュニティがありますので、島民目線で見たときに偏りがないよう気をつけました。結果、製作チームからは「島にいる様々な人間を知るいい機会になった」という感想を聞きましたし、形は違ってもみな八丈島への深い愛着があることを実感できました。

-写真集に始まる制作体制の確立と人物の掘り下げ、そして島民の皆さんの八丈島を思う気持ちが結実したMVだったと思います! ほか、今回の制作を通しての八丈島に対する発見などはありましたか?

歌川さん:八丈島の魅力はやはり人間、人なんだなと感じました。みんな笑顔で楽しそうに暮らしていることが改めてよくわかったと言いますか、島外の方々にも「魅力的な人たちが楽しくやっている」感じが伝わったら、とても嬉しいです。

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賑やかだった島を取り戻すため、
みんなが"好きだらぁ~"な八丈島を
発信し続ける。

-まさに歌詞のとおり、「笑顔が似合う島」ですね! 楽曲・MVのリリースも目前に迫っていますが(※取材時は公開前)、今後はどのように展開される予定でしょうか。

歌川さん:3月16日のリリースに合わせて、島のライブハウスにて島民音楽イベントでお披露目の予定です。その後はまず島内のイベントや店舗においてBGMとして活用する、島内のミュージシャンにライブで歌ってもらう、八丈太鼓とのコラボレーション形式で演奏する...といった形で、まずは島内で浸透させて行ければと考えています。

-今から島民の皆さんが歌ったり、コール&レスポンスする絵が浮かびます...! 八丈島の様々なシーンにおいてコミュニケーションツール、そして心の拠り所になるのではないでしょうか。

歌川さん:そうなるといいですね。この小さな離島から、いいものが生まれた実感はあります。この先島内だけでなく全国でも聴いてもらえたら嬉しいですし、我々の構想としては、今後伊豆大島や新島、小笠原など東京諸島でそれぞれのバージョンを作ることも考えています。

-八丈島を起点に、東京宝島の新たなムーブメントが起きるかもしれないですね! 最後に、歌川さんご自身がこの先八丈島をどんな島にして行きたいかお聞かせ頂けますか。

歌川さん:ホテル経営者として、観光業に携わる身としては箱根・熱海みたいに賑やかな観光地を目指しています。個人的には「輝きを取り戻す」をテーマに掲げ、昭和50年代に「東洋のハワイ」と称され観光の最盛期を迎えたように、島の人が言う「かつてのいい時代」を再生させたいです。そのためにできることは色々やりたいですし、MVもその一環です。今回制作したことで島・人の魅力を再発見できましたし、今後も八丈島の魅力をどんどん発信して行きたいですね。

-ありがとうございました! 楽曲中に何度も登場した「好きだらぁ~(=好きだ)」というワードが象徴するように、楽曲・映像を通して、島民の皆さんの八丈島への深い愛情を感じることができました。

八丈島の「人」という宝がこの先さらに輝くよう、そして歌に誘われ八丈島を訪れる人が多く現れるよう、東京宝島編集部としても七色八丈プロジェクトと『八丈島DUB』の今後に期待したいと思います!