第2回新島島会議 開催レポート

東京宝島事業では、島の住民が主体となり、各島の魅力について議論し、磨き上げることで、島のブランド化を目指す「島会議」を行っています。7月9日に開催された新島の第2回島会議の模様をレポートします。

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繋がりたい人は「島への理解度がある人」

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6月の第1回島会議を踏まえて、新島の魅力を「ヒト」「コト」「モノ」「バ」の4つのカテゴリーで改めて整理。ファシリテーターの「新島では『繋げる』がテーマになるのではないか」との投げかけから第2回島会議がスタートしました。

初めに行われたのは、島内の魅力・宝の整理と象徴的顧客層(ペルソナ)のイメージの共有。「繋げる」というテーマを起点に、「どんな繋がり方」で「どんな人」と「どんな価値」を見いだせるのか議論。その結果、繋がり方を「正しい繋がり」「文化的な繋がり」「丁寧な繋がり」の3つに分類しました。

さらに「どんな人と繋がりたいか?」という議論を深めていくと、「島への理解度がある人」という共通認識が見えてきました。突き詰めて考えると、「①全般的な人となり(例:マナーを守れる人)」「②具体的な人柄(例:面白いストーリーのある人)」と、大きく2つの条件を満たす人物像が浮かび上がりました。

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「この人物を一言で言い表すとどういう人なのか?」と、人物像の深掘りが進みます。
参加者からは「遊び心がある」「好奇心がある」「感度が高い」「半島民(島の住民ではないものの、来島頻度が高く、まるで住民のように馴染んでいる人)」「島外の人だが島内でアクションを起こせる人」「風の人(※)」というキーワードが挙げられました。
(※)地方創生のシーンにおいて表現される、その土地の内外の人を指す言葉。風の人=よそもの、土の人=地元の人。

「これらを一つにまとめるとどうなるか?」というファシリテーターの問いに対し、参加者からは「一つにまとめてしまうと、新島の今の形に合わない気もする」という意見が挙がり、結論としては「島への理解があることを大前提として、遊び心や好奇心があり、創造性のある仕事をしながら一緒に何かを作っていきたいと思える人」こそ、新島が今一番繋がりたい人物像であるという結果に着地しました。

「みんなで一緒に」。モヤイの精神が生み出す島の未来

続いて、新島のブランド価値を改めて議論。前日のスタディーツアーを振り返りも踏まえて、島にある「シェア(=島の精神)」「島全体が宝」「繋がる」「モヤイ(※)」を活かしていきたい、という結論に達しました。 (※)「モヤイ」は、相互扶助、共同作業といった意味を持ち、新島においては、協力して何かをするときに幅広く使われる言葉でもある。

この結論に対し、「キーワードのひとつである「モヤイ」は新島らしい表現ではないか?」「さらに分解するとどんな意味になるのか?」と、ファシリテーターの問い掛けがありました。参加者からは「モヤイの言葉自体が重い。もっと軽いイメージにしたい。『モヤイの精神』は島の人のもの。島外の人と組合せた言葉にすべき」「ありがとうの循環ができるような仕組みにしたい」「一緒に作る、という意味のある言葉にしたい」という意見が挙がりました。

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最後は、内容を同じ会議室で議論をしていた利島式根島の参加者に対して共有。「島への理解度があることを前提に『創造性のある仕事をしながら島のいいところを見出せるヒト』『モヤイ=一緒にやろうという精神があるヒト』『ありがとうの循環がまわるコト』この3つを軸に、繋がりからどんな価値を生み出せるか、次回以降、並行しながらアクションアイデアを考えていく」と新島の第2回島会議を締めくくりました。

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