水、漁業のPRを目指し準備を開始
神津島では、豊かな「水」や伝統的な「漁村文化」の魅力発信に向けた活動を行っています。
2020年度は日本在住の外国人をターゲットに、英語版Webサイト公開や水質調査、Webサイトの島内周知などを行いました。
2021年度は島内の受け入れ体制の構築を進めることを計画していましたが、新型コロナウイルス感染症の長期化により積極的な受け入れの準備を断念。これまで取り組んできた水のブランドストーリーの更なる磨き上げと「神津島の水」、「神津島の漁業」のPRに向けて準備を進めています。
まずは、みなさんが口を揃えて「美味しい」という「神津島の水」について、「歴史・文化」「地域性」「科学的裏付け」「味」など、どういった切り口でまとめていけば島内の人も納得しやすいストーリーが完成するか、検討を行いました。
水に苦労してきた歴史や水のありがたみを盛り込むことや、単に歴史や文化を伝えるだけでなく、神津島で培われてきた地域性を加えることが重要ではないかという意見に加えて、水に含まれる海由来のミネラル成分は冬の西風が運んでいるのではないかという仮説まで、幅広く意見交換を実施。
また、「神津島の漁業」については「漁法・歴史・文化」「魚種・加工・販売」「哲学・資源保護」「人(広義の漁業者)」の4つの観点から深堀を行いました。
中でも歴史については関心が高く、「昔はカジキだったが今は金目鯛。なぜそこに至ったかという流れは興味深い」、「昔はテングサを取るときにセーターを着て潜ったという話をきいた。暗い時間から海に行って焚き火で体を温めて、夜が明けたら海に入るなど、今の時代には無い、暮らしとリンクしていた時代の漁業の歴史は伝えていきたい」「長い目でみたら歴史をしっかり伝えていかないと廃れてしまうし、歴史を引き継いでいきたい。現役の人ではなく、古老、島の生き字引的な人に話を聞きたい。映像に残して100年くらいYouTubeに流したい」と、歴史や地域としての捉え方に比重を置くことで大きな方向性はまとまりました。
今後も「神津島の水」、「神津島の漁業」の伝えたい内容を掘り下げながらストーリーの作成を進めていきます。