利島の素材を使って、利島の人がつくる商品を目指し、試作に挑戦

2020_toshima3_img_01.jpg

利島では、前回のフォローアップ会議で決まった開発商品(明日葉と椿油のソース)の試作に取り掛かるため、講師を招いて講習会を実施しました。

目指すは「利島産の原材料を使って、利島の中でつくる、利島産の特産品」。2020年12月には、製造管理の専門家を島に招いて実践講習。まずは、製品形態(充填容器)の異なる数種類のソースを参考に、講師が事前に試作したレシピや配合の違いを確認します。「容器によって製造工程を変える必要があるとは、目から鱗でした」と、参加者からは驚きの声が上がりました。

続いて、試作実習です。食材の水洗いから始まり、混合・攪拌、殺菌処理と製品が完成するまでの一連の作業工程について、注意点や対応すべき事項を具体的に教わりました。食材を混合・攪拌する手順やどのくらい攪拌したらよいのか、密閉機の設定方法、加熱殺菌による製品への影響・変化などなど、一つひとつの工程を確認していきます。

最後は、講師から商品アイデアや商品開発のイロハの伝授を受けて、講習会は終了。今後誰がソースをつくっても一定以上の品質になるよう、今回の指導内容は製造マニュアルとしてまとめました。

完成したソースは、豆腐にかけたり、ホットサンドに塗ったりと色々な食べ方を実験しました。試食をした人からは、「全体的にバランスが良く、味がまとまっている」「良い意味で油が強く、椿油の風味が感じられる」などの意見が出ました。

2020_toshima3_img_02.jpg

2021年1月には、教わった製造工程をもとに、島の会議メンバーだけで試供品用のソースづくりに挑戦。初めは慣れない作業に手間取る部分もありましたが、繰り返すうちに手際が良くなり、作業効率もアップ。好調な滑り出しです。島の人たちのアイデアが、島の人たちの手によってまた一歩完成に近づきました。

今回作成した試供品用のソースは、次回のフォローアップ会議の参加者や宿泊施設の経営者に配布し、実際に使ってもらう予定です。島の毎日の食卓で末永く愛される調味料になるよう、アンケートを通じて感想や意見を集め、商品化を目指していきます。皆さんの感想が楽しみです。

レポートをPDFでダウンロード