「第5回東京宝島会議」を開催!

2020年11月19日(木)に東京宝島事業の一環として、「第5回 東京宝島会議(オンラインミーティング)」が開催されました。この会議は、東京の11島におけるブランド化に向けた取組状況の共有と、新しいビジネスの視点や知見・気付きの共有により、アイデアのブラッシュアップを図る機会です。今年は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、東京本土の会場と各島を繋げたオンライン配信で行われました。その模様をレポートします。

11島 の取組状況を共有

まずは各島の取組状況の共有が行われます。事務局より各島の取り組みが紹介され、各島の参加メンバーの皆さんから、進捗について一言。

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1島目は、「『ちょうどいい』が見つかる、行きつけになれる島」がコンセプトの大島。

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大島では「アンコさん」(年上の女性に対する大島ならではの呼び名)をテーマにした元町エリアでの体験プランやサービスの開発、情報発信を進めています。また「アンコ文化保存会」や島内の事業者と連携し、商品開発を行っています。

発表者の千葉さん

「これまでは、豊かな自然をベースに、新たな自分磨きにつながるプラン作り、そして事業の軸として「アンコさん」に着目しました。ペルソナは都内で女性雑誌のライターとして活躍する30代女性。たくましく生き生きとしたアンコさんの姿は、現代を生きる働く女性に響くのではと考えています。」

2島目は、「恵みを満喫、幸6000年の里島」、利島。

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来島しにくい、認知度が低いという課題に対し、特産物などの島の素材を生かしながら、島の売りとなる商品開発に注力。2020年度は、利島の人にも愛され、自慢したくなる商品を開発しています。島の方々の協力はもちろん、島外の方からの意見も大事にしながら、試食会を行い、開発商品を検討中。島内での製造・販売体制の整備、島外でも販売を目指しています。

発表者の長谷川さん

「昨年と今年出たアイデアを合わせ、安定的な供給体制を考慮し、椿油と明日葉を使ったソースに決まりました。現在は、島内でのトライアルに向け宿泊施設などに試作品を配布し、協力をお願いしています。」

3島目は新島。「新しい、でつながる島」をコンセプトに、今年度は、美しい景色や体験などの点在した魅力と宝物を、新たに導入する二次交通でつなぎ、島の方と来島者との関係性作りに注力するため主に以下の二つに取り組んでいます。

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① 新たな移動手段として「ベロタクシー」を導入

② 新島の魅力を五感で楽しめる体験プログラムの作成と、Webプラットフォーム「TABICA」への登録

発表者の西胤さん

「ウィズコロナへの対応のため、昨年度から検討していたプランの一部変更も余儀なくされてしまいましたが、環境の変化に対応する力が新島の強みでもあると思います。ベロタクシーも導入、駐車場も完成しワクワクしています。他の島の皆様も是非新島にお越しください。」

4島目の式根島は、「働く場所が、遊ぶ場所。新しい『なつかしい』をつくる島」がコンセプト。取組の中核となる「(一社)式根島エリアマネジメント」を設立し、「CoWorkationプロジェクト」として、古き良き日本の島の原風景が残る島で、新しい働き方「ワーケーション」を行う新しいライフスタイルの発信に取り組んでいます。初の開催となる「式根島アカデミー」では、実際に島でのワーケーション体験も行うモニターツアーを実施。式根島でのワーケーションの可能性を探ります。

発表者の下井さん

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「先日ちょうどワーケーションスペースの整備が完了し、11月末からモニターツアーを開催します。島のオフシーズンに色んな方がワーケーションに訪れるとどういうことが起きるか、試験的に行い、磨きあげていきたいです。」

5島目の神津島は、「当たり前の奇跡に気づく、豊かな水と生きる島」がテーマです。在日外国人をメインターゲットとして、島の宝である水の魅力発信を軸に、2020年度は以下の3つのアクションを進めています。

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①水(や漁業)のブランドストーリーの作成

②水と漁業のストーリーを体験できるプランの検討

③情報発信のための英語版WEBサイトの立ち上げ

発表者の草野さん

「コロナで難しくなったインバウンド対応を変更するという意見もありましたが、あえてこの先も見据えたうえでターゲットを変えないという判断をしました。豊富な水の水質調査を行いながらストーリーづくりを進めています。また、若い漁師さんの協力もあって、漁業×観光の取り組みも進んでいます。」

6島目の三宅島は、「五感を呼び覚ます、火山とともに過ごす島」というコンセプトのもと、来島者の3つの行動「火山を歩く、学ぶ、食す」に着目し、2つの軸で取り組みを行っています。

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① デジタル観光アプリ「SpotTour」の導入

② 島内での思い出の写真を印刷できる「クイックプリントステーション」の設置

どちらもより効果的な活用・周知方法などを引き続き検討しています。

発表者の谷井さん

「クイックプリントステーションは今月から稼働しており、すでに450枚印刷されるなど、幅広い世代に人気になってきています。最近はSNSで画像を共有していますが、アナログに立ち返って、紙で共有することの楽しみも見出したいと思っています。今後は「SpotTour」との連携もしていきたいです。」

7島目は御蔵島です。「すべてが特別になる、あなたを宝物にする島」として、特別感を感じてもらえる体験コンテンツや場の創出を目指しています。

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① 島の住民と来島者が集い交流できる「場」の創出

② 「御蔵島らしさ」を感じられる食の提供

春以降に具体的な行動につなげられるように、プラン作りなどを行っています。

発表者の山田さん

「これまで島の魅力について話し合ってきて、イルカや豊かな自然はもちろんですが、『300人という小さなコミュニティを大切にしたい。人こそが宝物』ということになりました。昨年度掲げた『旧集落にある南郷山荘の活用』はコロナ禍での実施は難しいと判断し、もうひとつの『誰でも集まれる場所作り』を「食」テーマに進め、将来的には島食材の弁当やスイーツの販売を目指していきたいです。」

8島目の八丈島は、「自分の色を取り戻す、七色の魅力に輝く島」がコンセプト。八丈島の人や場所の物語を集め、旅のマエ・ナカ・アトのそれぞれの場面で島の魅力を発信し、ファンを定着させる仕組みづくりに取り組んでいます。

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① 写真集...魅力発信、来島のきっかけづくり

② 八丈島タレント名鑑(仮称)の開設...島の魅力的な人物等をアーカイブしたInstagram、島内周遊を促すツール

③ 七色八丈パレット(カード)...島内周遊を促すツール

発表者の山下さん

「八丈島の魅力は自然、特産品などあるが、最も声が多かったのは『人としての魅力』でした。そこで人に注目し、島内の方々と島外の方をつなげようという試みで今年はタレント名鑑を始めることにしました。また、アフターコロナも見据えながら、来島者の増加を目指して『七色八丈パレット』等を活用した島内周遊の仕組みづくりを行っていきます。」

9島目の青ヶ島は、「自力に目覚める絶海絶景の島」として、コアなファンとの関係づくりに注力しています。今年度はコロナも念頭に置きつつ、青ヶ島の現状整理や、ファンとのコミュニケーションの取り方の考案、ドローン目的の来島者に向けたルール整備とマナー向上について取り組んでいます。

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10島目の父島は、「ありのままにいのちが輝く、別世界を生きる島」をコンセプトに、自然豊かな父島らしく『持続可能な社会を目指すプロジェクト』を共通のテーマに取り組んでいます。今年度は、絆づくり、未来づくりの2つをキーワードに、取組を進めています。

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① 旅の記録ツール「OGASAWARA TRAVELER'S LOG(通称「おがログ」)」の開発...島の人と来島者とのコミュニケーションのきっかけ、リピーター獲得の仕掛けづくり

② 父島みらい会議...新しい生活様式を踏まえ、島のこれからのあり方を見つめ直す島内会議

発表者の菅生さん

「現在はコロナ対策として、島と内地とを結ぶ唯一の交通機関である船・おがさわら丸の乗船客数制限を行い、来島者に制限をかけています。そんな中でもリピーターをつなぎとめるため、そして新たなリピーターを増やすために『おがログ』で新しい観光スタイルを生み出していきたいと考えています。また、『父島みらい会議』では、内地に依存しがちな島の生活スタイルを見直し、自立した未来像を考え、目指していきます。」

11島目の母島は、「みんなが『らしく』暮らせる、母なる島」がコンセプトです。

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2020年度から取り組みを始めた「母島部活堂」は、島の過去、現在、未来をみんなで学んだり、共有したり、語り合ったりする場です。毎月オンラインでの座談会や、島で行われてきたタコ取り等を子ども達と楽しむ会「母島遊び」を開催しています。

発表者の宮城さん

「母島では、島の内側に向けた取り組みを行っています。近年地域力が下がっているという課題があるため、島の中でも"しがらみなく話せる場をつくる"ことに注力しています。宝島事業を通じて、ほかの島と繋がる機会も増えたので、刺激を受けつつ、自分たちの島の魅力も再認識できています。島内アンケートでも「しがらみや職場に関係なく話せる場が今後も必要」という声が出ているので、継続していきたい。」

インスピレーショントーク&パネルディスカッション

11島の取り組みが紹介された後は、離島経済新聞社の代表理事を務める大久保 昌宏さんの進行で、SPEAC共同代表・東京R不動産ディレクターの林 厚見さん、リトウ部部長を務める鈴木哲也さんのインスピレーショントークとパネルディスカッションが行われました。

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SPEAC共同代表・東京R不動産ディレクター 林 厚見さん
テーマ「都市と島をつなぐ。コロナとの共生、ワーケーションや移住を含む「新しい旅」のかたち。」

一般社団法人ローカルコワークアソシエーション理事 リトウ部部長 鈴木 哲也さん
テーマ「コロナとの共生、地域の受け皿を進化させる。コミュニティのこれからのかたち。」

パネルディスカッション
テーマ「ウィズコロナ時代の、旅を通じた新しい発見、コミュニティのかたち、島の変化と可能性。」