「ブランド力向上セミナー」で東京宝島の特産品を広めたい!全5回の様子をご紹介
東京宝島には素晴らしい特産品が数多くありますが、島外ではなかなか手に入らないものもあります。ECによる市場規模も拡大する中、特産品のブランド化とECによるテスト販売を強化するため、特産品のブランド化に知見を持つ講師の皆様をお招きし、全5回のオンラインによる「ブランド力向上セミナー」を開催しました。
募集の結果、参加していただいたのは5つの島から9の事業者の皆さんです。
今回は下記の図のようなテーマにて第1回から第5回までのセミナーを行い、第4回が終わった時点で、希望する事業者の方に対しては各種ECサイトでのテスト販売を実施しました。
第1回は「新たな顧客と出会う魅力ある商品とは」というテーマで開催。長崎・五島列島で「ごと株式会社」を経営し、地元のヒット商品を多く生み出している木下秀鷹さんを講師にお迎えしました。
木下さんが五島列島でビジョンやスローガンを作り、地元のサツマイモ「ごと芋」や鯛だしで作ったレトルトカレーなどをどのようにブランディングしたか、というお話から、参加者の皆さんにもビジョンやスローガンを作っていただきました。
(出典:「ごと」ECサイト https://nagasakigoto.net)
参加者の皆さんは改めてビジョンやスローガンを書き出すことで、改めて自社の方向性が定まる実感があったとのこと。講師への質問も多く、セミナーへの期待感がうかがえるものとなりました。
第2回のセミナーのテーマは「商品の魅力を最大限に伝えるノウハウ」です。各地の企業のブランディング・プロモーションや地域支援を行っている合同会社 現象舎代表の西田優花さんを講師に迎えました。
セミナー参加者の中で希望される方はECサイトでのテスト販売が可能ということで、ECサイト上で魅力が伝わる方法について学んでいきました。各種ECサイトでのNG例、OK例を見比べると、情報を適切に入れることの重要性がわかります。
ワークシート発表では、参加者の皆さんが例示の商品の写真を見ながら、どういうところが良いか、課題があるのかをディスカッションしていきました。
第3回は「離島というハンデを跳ね返す販売戦略」というテーマで開催。この回の講師は第1回に続いて木下さんの登場です。五島列島でヒット商品となったレトルトカレーを作る際のネーミングやパッケージの工夫や、離島ということでどうしても輸送コストが高くなってしまうなどのハンデを克服するための工夫などのお話を聞くことができました。
この回のワークシート発表は、「SWOT分析」と呼ばれる、自社の事業における強み・弱み・機会・脅威を分析するシートを作っての発表です。参加者の皆さんの多くは人のリソースが足りないという課題をかかえているなど共通の課題をシェアできる場となり、最後まで質疑が白熱しました。
第4回のテーマは「ECサイトは難しくない テスト販売にチャレンジ」です。いよいよ参加者の皆さんのテスト販売を間近に控え、ECサイトを運営する株式会社 食文化の井上真一さんが講師となり、ECサイトで販売する際のコンテンツ作成のコツを伝授していただきました。お客様がどんなワードで検索するかを考えてWebのページやキャッチコピーをつくること、メールマガジンを適時発信することがECサイトで販売するには大事なポイントだとお話をいただきました。
ワークシート発表では、参加者の皆さんがECサイトでの販売用に作成した文章と写真を発表しました。テスト販売が実際に使用するものということで、作成にも熱が入ります。
2021年12月中旬からは、「豊洲市場ドットコム」「東京愛らんど」「島ぽち」の各サイトにてテスト販売が始まり、実際にセミナーを通して工夫してきた成果を試すことができました。
セミナー最終回の第5回は「テスト販売の結果から今後の事業展開を考える」というテーマで、実際にテスト販売をした結果をふまえ、第1回~第4回で登壇いただいた講師の皆さんと質疑応答を行いました。
実際に参加した皆さんからは、「自分の商品が島のポジティブなイメージにつながっているものだと改めてわかった」「よい写真やバナーを作ることができた」「売上としての結果はすぐには出ないが、今後色々な角度から宣伝・周知して売上につなげたい」などの感想も得られ、島の商品としてのブランディングの仕方やECサイトにおける大切な点を学び、同じような課題を共有できる島の事業者同士のつながりができたことも収穫となりました。
講師の皆さんからも、一緒に頑張っていく仲間として今後ともつながり続けたいというメッセージをいただきました。
約半年に渡って行われたブランド力向上セミナーですが、今後も離島ならではのブランディングをおこない、事業を発展させていこうという仲間が集まることができた、貴重な時間となりました。