アクションアイデアのブラッシュアップ 八丈島

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八丈島のアクションアイデアについて、ゲストアドバイザーの大谷・パブロ・具史氏(株式会社frasco)やシーソンクラム・カオ氏(株式会社MATCHA)からブラッシュアップのアドバイスを伺いました。

1人目のゲストアドバイザー、大谷氏からは、八丈島が目指す「五感を取り戻すこと」について、具体的には何を指すのか質問。

都会で働く女性に向けて、八丈島で自分自身の五感を取り戻す旅をしてもらおうと企画し、島内に豊富にあるコンテンツを包括的に「ビタミンH」と名付けたことや、「何を発信するか」に加え「誰が発信するか」という観点から、八丈島の食材を扱うなどゆかりのある飲食店を顧客との接点として考えていること、口コミを機能させるための入り口の整備が必要だと思っていることなどを参加者が説明しました。

また、ファシリテーターより、コンセプトをより伝わりやすくするための方法について質問があり、大谷氏からは「人の思いには伝達力があり、人を介することで集約と拡散がしやすくなる」と、人を軸にしたアウトプットを提案。

また、企画にリアリティを持たせるための方法として、これまでの会議でも話し合われた「インディーズスポットツアー」「風土&FOODツアー」など思い描く旅のコースを実際に検証してみることや、ペルソナとして想定される実在の人々に向けた旅を考えて、共通項を探してみるのも良いとファシリテーター竹内氏とアドバイザー大谷氏からアドバイスがありました。

旅の情報提供の仕方については、文字情報よりも写真をメインとし、顧客が直感的に選べるインターフェースを八丈島チームが想定していることを受けて、大谷氏より、インスタグラムでハッシュタグ「#八丈島」を使って顧客が島に求める魅力の調査をしてはどうかと提案。インスタグラムで検索することで魅力を直感的に理解でき、コンセプトをビジュアルで提案する際の参考にもなるとの説明を、チームメンバーはうなずきながら聞いていました。

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続いて、2人目のアドバイザー、カオ氏に交代し、企画について意見を聞きました。

自身もインバウンド向けWebマガジン『MATCHA』を運営するカオ氏からは、「『ビタミンH』の概念が分かりにくいため、メディアで紹介する場合にも説明が難しい。読まれる記事にするためには最初の7行が勝負となるため、コンセプトを短く伝える言葉を用意する必要がある」と強調。また、大谷氏と同様「人」を前面に押し出す見せ方をしてはどうかとアドバイス。

地域の人に会いたくなる仕掛けや人のプロフィールと思いを伝える実例として、各店の店員の物語を紹介する記事をHPに掲載し来訪につなげている大分県日田市の例を紹介。「事前に記事を読んでいると親近感が湧くので、地域を訪問しても、安心して地元の人に話しかけることができる」とカオ氏。
「資源はどこにでもあるが、人は唯一無二」と語るカオ氏は、ガイドブックなしで地域に飛び込めるような仕組みづくりを提案。顧客との接点として、観光客が島の人々と出会えるイベントや、地元の人同士がお互いの施設などを観光客へ紹介できる仕組みを作ってはどうかなど、さまざまなアイデアを提案。

八丈島では、船が欠航した際に島人と旅行客が一緒に参加する飲み会「欠航流人の宴」が催されます。八丈島チームからは、今でもB to Bの場面では個別に紹介が行なわれている例を踏まえ、個人的なレベルでの紹介を発展させ、島内の口コミ情報を相関図のような形に分かりやすく可視化して提供できないか、などの意見も挙がりました。

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