アクションアイデアのブラッシュアップ 三宅島

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三宅島のアクションアイデアについて、ゲストアドバイザーの佐藤竜馬氏(NPO法人FLAG)や大谷・パブロ・具史氏(株式会社frasco)からブラッシュアップのアドバイスを伺いました。

1人目のゲストアドバイザー、佐藤氏から、まずプレゼンテーションで発表された「三宅島体感リフレクションツアー」について、「宝物を生かすという意味で火山を感じさせる場所で生ライブをするとか、何をすると一番三宅島らしくなるのか、それが何なのかを、まずみんなで調べて把握するべき」というアドバイスがあり、続いて、三宅島にある民宿の数について質問が出ました。

参加者によれば、「民宿の数は30から40軒」。それを受けた佐藤氏は「それだけの民宿があるならば、船(漁業)と農業と民宿で連携したり、〝農業しながら民宿継ぎませんか?″というメッセージを打ち出すなど、まちで稼ぐ仕組みをつくらないといけない」とアドバイスをします。

また、佐藤氏からは「80歳のおばあちゃんの民宿を舞台にするなど、三宅島ならではのリアルなドキュメンタリーを作っても良さそう」と、具体的なアイデアの提案も。これには参加者からも「自分たちが島に感じている魅力を納得感のある形で映像に落とし込めたら理想的」と声が上がりました。

自身が京都で観光に関わった経験から、インバウンドの力を実感しているという佐藤氏はこうも話します。「観光客目線の、外から来るからこそ見える魅力やビジョンを掲げてあげるといい。彼らは僕ら以上に日本の魅力を感じてくれている。歴史も知りたがっているし、マップも英語のガイドも必要。三宅島も、年間4万人の観光客は具体的にどんな人なのかを、もっと精査する必要がある」。

さらに、「三宅島までは飛行機で約40分で3万円。3万円で行ける旅行が全て競合。わざわざ3万円払って来てもらう魅力はなんなのか?を考えて企画の骨格を作っていくべき」と佐藤氏。

「銀座シックスの3万円の料理にも負けない、三宅島の魅力とは何か?現状を把握したうえで、地域資源をお化粧せずにありのままに生かすことを考えて」というメッセージが最後に送られました。

続いて三宅島の席についたゲストアドバイザーは大谷・パブロ・具史氏(株式会社frasco)です。最初に語られたのは、佐藤氏と同じく、現状把握の大切さについてでした。

「今来ている人が何を求めて来ているのかを把握することが結果を出す最短経路。ドルフィンスイム、ダイビング、バードウオッチング、火山などを目的に来る人が多いとのことだけど、そういった人に、アクションプランのテーマである〝破壊と再生″といったことを知ってもらうことでリピート率は上がるか?」。

続く「三宅島にはどんな人が来ている?」という大谷氏からの問いかけに、参加者が「ドルフィンスイム、ダイビングも難易度が高く、それなりの技術や装備が必要。釣りも初心者では太刀打ちできない環境である」と答えると、「それぞれのジャンルにおいて、レベルの高い玄人しか来ていないのであれば、今来ている玄人をさらに煽るというやりかたもあるかもしれない。あれこれ広げるのでなくて、熱狂的なファンを増やして、彼らに同じく熱狂的な人を連れて来てもらうのも選択肢。今来ている人にライセンス認定するのも良さそう」と、今の顧客を大切にし、満足させることからも、さらなる観光客を増やせるという考え方が提示されました。

一方で、「『破壊』と『再生』といった、島民が伝えたいメッセージは直接観光客に伝える必要があるだろうか?それは裏のコンセプトで良いかもしれない。今来ている人はどんな人で、何をしに来ているのかをしっかり把握して、顧客視点で企画しないと、下手すると今来ている人もがっかりさせてしまう可能性がある。」という大谷さんの指摘に、参加者は身を引き締めました。

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