第1回父島島会議 開催レポート

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父島二見港の様子

東京宝島事業では、島の住民が主体となり、各島の魅力について議論し、磨き上げることで、島のブランド化・高付加価値化を目指す「島会議」を行っています。6月10日に開催された第1回父島島会議の模様をレポートします。

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約50km離れた父島と母島をオンラインでつなぎ、2島同時に会議をスタート

都内から片道24時間の船旅でしか渡ることのできない父島と、父島からさらに2時間の船旅を要する母島の第1回目の島会議は、父島と母島の2会場をオンラインで結んだ同時開催にて幕を開けました。

日頃は忙しい島の人々。ファシリテーター(会議の進行役)は今回の会議を「意見発散の場」と位置付け、「普段集まってじっくりと話をすることができないからこそ、思っていることをまずは話してみて欲しい」と呼びかけ、それぞれの会場で会議がスタートしました。

まずは緊張をほぐすため、2チームに分かれて「1分間のプチ自慢」を発表し合い、本題に入りました。

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「父島の宝とは?」13人の参加者が思い浮かべる宝が模造紙を埋め尽くす

最初のテーマは、「父島の『宝物』といえる島の自慢」。
それぞれの参加者が考える宝物が付箋に書き出され、「認知度」「地域特性」の度合いに応じて分類しながら、模造紙が埋められていきました。

「世界一美しいボニンブルー(※)で世界を盛り上げたい」、「島魚・唐辛子・レモン・トマトなどの島食材はもっと知ってほしい」ということや、「貴重な戦跡」「日本語・英語・ハワイ語が入り混じる小笠原言葉」「小笠原の歌にあわせて踊るフラ」など、島ならではの自然や文化も多く挙げられました。また、内地では感じることのない「(集落から離れると)携帯電話が通じない不便さ」も島の魅力の一つなのではないか、など様々な意見が飛び交い、完成した模造紙を使った発表では自然と拍手が起こりました。
(※)小笠原諸島特有の深く澄んだ青い海のこと。

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2つ目のテーマは、「特に共感してもらいたい父島の魅力」と、「その魅力のファンになってくれそうな人の年代・性別」についてセットで考えながら話し合われました。

「小笠原の植物は、植物が好きな、リタイアした60代の方に是非見てもらいたい」「見た者に幸せが訪れると言われている『グリーンフラッシュ(※)』。20代の若いカップルにも見に来てほしい」「父島の『ない幸せ』(不便であるがゆえに得られる心の豊かさ)は、疲れている30代のOLに満喫してほしい」など、多様な意見が交わされました。
(※)太陽が沈む、または、昇る直前に一瞬緑色に輝く現象のこと。気温や湿度など、様々な条件が揃う時のみ見ることができる。

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父島・母島それぞれで話し合われた内容を共有し、異なる魅力を互いに再確認

最後に、ここまで話し合われた内容をもとに、参加者にとって重要度の高い3つの宝物が選ばれました。「海と山の両方が非常に近く感じられる父島ならではの自然」「お客さまとの接点の近い社会」「他の島と異なり、サワラで握るのが特徴の絶品の島寿司」が選ばれ、また、オンラインを通じて母島チームの発表を聞くことで、両島の異なる魅力を互いに再確認することができました。(※母島チーム発表内容は母島レポートを参照)

参加した西本誉さんは「付箋にアイデアを書いて、視覚化していく作業は、様々な仕事を行うメンバーにとって参考になりました」と語り、峯岸洋恵さんは、「こういった会議は初めてでしたが、話している間に色々と新しい考えが浮かんできて、とても楽しかったです」と振り返りました。

第1回目の会議は、今後の議論のベースとなるたくさんの意見が生まれました。笑い声や提案が飛び交う雰囲気とともに、今後の会議へとつながっていきます。

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