最高においしい国産アボカドを作る 株式会社SUPERMARKET×みろくふぁーむ インタビュー
「TOKYOアボカドプロジェクト」について、映像制作会社「SUPERMARKET」の代表・堀康之氏、加藤卓郎氏、兼平真樹氏と、彼らが八丈島で運営する「みろくふぁーむ」の農場長・千葉三郎氏にお話を伺いました。

映像制作会社が農業をする理由
―映像制作会社である皆さんが、なぜ八丈島で農業に取り組んでいるのでしょうか?

堀:僕らはもともと「課題を形にする」映像制作を本業としていますが、農業も一つのクリエイティブなプロジェクトだと捉えています。発注を受けるだけでなく、自分たち自身が主体となって何かをゼロから作り上げて世の中に問い直す挑戦をしたいと考えていました。そんな時に、メンバーの兼平の個人的な体験がきっかけで農業という選択肢が浮上したんです。

兼平:アボカド栽培を始めたのは僕の「東京産のアボカドを食べたい」という強い想いからなんです。最初は「60歳になる頃に収穫できればいいや」くらいの軽い気持ちでしたが、今はもう、早く実をつけたくて仕方がありません。
堀:栽培適地を探す中で、気温が高い八丈島ならいけるのではないかと考えました。しかし八丈島には強風と台風という大きな壁があります。アボカドは非常に繊細な植物で、実がなっても風で落ちてしまうことも多く、収穫までに10年~15年はかかるという息の長い挑戦です。でも台風でハウスが壊れるといったトラブルも、僕らにとっては「ずっこけエピソード」として楽しむ心の余裕がありますね(笑)。
―島外から来た皆さんが、島に根を下ろすのは簡単ではなかったと思います。現地の反応はいかがでしたか?

加藤:転機になったのは、地元のベテラン農家であるサブさん(千葉三郎さん)という強力なパートナーと出会えたことです。毎月島に通い、泥にまみれて畑作業をするだけでなく、地元のスーパーや飲食店で皆さんと顔を合わせ、一緒に酒を飲み、地道に交流を深めてきました。今では地元の若者がパートとして働いてくれるようにもなりましたね。
―アボカドの収穫までには時間がかかりますが、現在はどのような活動をされているのですか?
兼平:アボカドと並行してミニトマトを栽培しています。非常に高糖度で、島内の郵便局などで販売すると、並べた瞬間に売り切れてしまうほどの人気なんです。
堀:「みろくふぁーむのトマト」というブランドが島内で浸透し始めたのは大きな手応えです。ほかには、島唐辛子の栽培や加工も行っています。
加藤:単に作物を育てるだけでなく、農業を「かっこよく、クリエイティブな仕事」としてプロデュースしたいと考えています。その一環として、アメリカから「スクールバス」を取り寄せました。これを改造して、畑の近くに加工場兼カフェを作る計画を進めています。島の新たな雇用を生み、人口流出を食い止める一助になりたいですね。

八丈島の風土と向き合う「農の職人」
―(八丈島のみろくふぁーむ事務所にて)今、作業されているのは島唐辛子の加工ですね。すごい音と香りです。

千葉:乾燥させた島唐辛子を、強力な粉砕機でパウダーにしています。鼻の粘膜にくるほど青い刺激的な香りがするでしょう? 今はこれが商品化できるか実験中です。

―千葉さんはこれまで、どのような作物を育ててこられたのですか?
千葉:以前はずっと明日葉でしたが、コロナ禍のタイミングでトマトに切り替えて、今はトマトとアボカド、島唐辛子がメインです。

―兼平さんの熱望で始まったアボカドの現状はいかがですか?
千葉:最初は40種類ほど試しましたが、八丈島の冬を越せるのは4~5種類だとわかりました。風が強い島なので、上に伸びるより横に広がるタイプが適しているようですね。
―SUPERMARKETのメンバーと一緒に活動する日々をどう感じていますか?
千葉:彼らはやりたいことがいっぱいあって、発想もすごいのですが、現場の私一人では「無理無理!」となることも多いです(笑)。でも、最近はまずやってみてと伝えて、実際に失敗も経験しながら納得してもらうようにしていますね。 彼らのようなスピード感のある人たちと一緒に、島の人も利用できるような場所を作っていければと思っています。
株式会社SUPERMARKET
https://super-market.co.jp/
みろくふぁーむ
https://369farm.base.ec/