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八丈島の風土を詰め込んだ純国産のラム酒 株式会社オムニバス インタビュー

取組レポート

純国産ラム酒造りを目指すオムニバスの菊池清孝氏、山田直記氏、醸造家の本庄啓介氏をお迎えし、ラム酒造りの展望についてお話を伺いました。

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菊池氏とラム酒との出会い

―菊池さんのユニークな経歴と、ラム酒との出会いについて教えてください。

8歳まで八丈島で育ち、その後は東京の練馬で過ごしました。強豪校でサッカーに打ち込んでいましたが、怪我で挫折した時に公園の桜を見て感動し、花屋の道へ進みました。その後、花屋をやるための修行として吉祥寺のバーに入ったのが、お酒の世界への入り口です。 その店のマスターが、お酒に弱い私に「まずはこれから飲め」と教えてくれたのがラム酒でした。ラムは40度以上の強いお酒ですが、甘味があって圧倒的に飲みやすかった。そこからラムの奥深さに魅了されて2006年から南青山でラム酒バーを始め、現在「TAKANOHA」という店名で営業しています。

2026-hachijo1_06.webp「TAKANOHA」
東京都港区南青山7-1-12 高樹町ハイツ1F
03-3797-3454

―ラム酒の魅力とは、具体的にどういったところにあるのでしょうか?

ラム酒は世界中に4万以上の銘柄があると言われているので、その人のストライクゾーンに合う1本が必ず存在します。直感的で、自分の「好き」を見つけやすいお酒なんです。 また、お菓子との相性が抜群なのも特徴です。お酒が飲めない方でも、香りを活かしたスイーツを通してその魅力を楽しむことができる。そんな懐の深さがラムの良さですね。

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土から育てる「アグリコール・ラム」への挑戦

―(サトウキビ畑にて)この畑は、菊池さんご自身で管理されているのですか?

つい先日も3日間ずっと草むしりをしていました。以前は雑草が多すぎて、どれがサトウキビでどれが草か見分けがつかないほどだったんです。今はうねを作って、台風対策として足元の土を高く盛る作業をしています。

―こちらのサトウキビは無農薬で育てていると伺いました。

周囲の畑との兼ね合いもあって、無農薬でやるのは大変な部分もありますが、土壌の質には自信があります。八丈島は雨が多いですが、この場所は溶岩が基礎にあるので水はけが非常に良く、それでいて土の湿り気はしっかり保たれています。

―この苗となるサトウキビを見つけるのも、一苦労だったとか。

15年間島で生き抜いてきた「原木」を分けてもらい、自分たちで増やしています。ここから収穫したジュースを直接発酵させる「アグリコール・ラム」こそが、私たちが目指す究極の味なんです。アグリコールはサトウキビそのものの風味がダイレクトに反映されます。 八丈島産のサトウキビを復活させ、その土地固有のテロワールを表現した、世界に通用するラムを造りたいと考えています。

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3人の集結「世界基準」のプロジェクト

―ここからはビジネスコンサルタントの山田直記さん、醸造家の本庄啓介さんも交えてお話を伺います。そもそも、このチームはどのようにして生まれたのでしょうか?

山田直記:菊池は以前からずっと「島でラムを造りたい」と言っていました。僕は彼が経営するバーの常連で、本業はビジネスコンサルタントなのですが「やりたいなら動かないと!」と発破をかけたのが始まりですね。でも酒造りには絶対にプロが必要だったので、共通の知人を介して本庄さんを紹介してもらいました。

本庄啓介:私は長年キリンビールで醸造をしてきましたが、ちょうどクラフトウイスキーや蒸留酒に関心を持っていた頃にお話をいただいて。菊池さんの熱い想いと「原料からこだわり、島の水で育ったサトウキビで造る」という農業的なアプローチに共鳴して、二つ返事で引き受けました。

―山田さんは、このプロジェクトを最初から「大きな規模」で描いていたそうですね。

山田:日本にはまだラムのマーケットがほとんどありません。だから最初から世界市場、特に海外のインバウンドや輸出をターゲットにしています。

菊池:海外市場において「TOKYO」は世界共通語であり、圧倒的な響きを持つ最強のブランドです。八丈島は羽田から55分で行ける「東京の島」ですから、そのストーリーは強力な武器になります。

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目指す「デスティラリー・ツーリズム」の未来

―八丈島で造るラム酒について、本庄さんの技術的なこだわりを伺えますか?

本庄:私の役割は、一切妥協のない、シングルモルトのウイスキーに匹敵するような高品質なラムを造ることです。効率だけを考えれば他にやり方はありますが、私たちは世界に誇る「うまいもの」を造ることに全力を注ぎたいと思っています。

2026-hachijo1_05.webp―今後の展望について教えてください。

菊池:醸造所の建設も進めていますが、単にお酒を売るだけでなく、蒸留所を訪ねて土地の風土を感じてもらう「デスティラリー・ツーリズム」を実現したいですね。

山田:サトウキビの絞りかす(バガス)を牛の飼料にし、その堆肥をまた畑に戻す循環型農業も、八丈島乳業さんと協力して進めています。

本庄:将来的には八丈島を世界に誇れる「ラムの島」にしていきたいですね。

株式会社オムニバス
https://omnibus.tokyo/

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