REPORT

知事の賛同を得て、
東京都内初となる「星空保護区」に申請

神津島村では、2020(令和2)年1月に「神津島星空公園条例」及び「神津島村の美しい星空を守る光害(ひかりがい)防止条例」を施行し、美しい星空を保護するため、動植物の保護やCO2削減など環境保護に取り組んでいます。ここに至るまでの神津島の取組が認められ、知事からも賛同を得て、2020(令和2)年8月24日、「星空保護区」の申請を行いました。

小池都知事より賛同書を手渡される前田村長

「星空保護区」とは、「ダークスカイプレイス・プログラム(星空保護区認定制度)」により認定された地域や場所の総称。米国アリゾナ州に本部を有するNPO団体である「国際ダークスカイ協会(IDA)」が光害の影響のない、暗く美しい夜空を保護・保存するための優れた取組をたたえ認定しています。 町や市といった自治体単位に認定される「ダークスカイ・コミュニティ」や自然公園・森林公園・エコパークなどに認定される「ダークスカイ・パーク」など6つのカテゴリがあり、日本では唯一、2018(平成30)年3月に「西表石垣国立公園」が国内初の「ダークスカイ・パーク」として認定されています。

神津島星空ガイドの様子©古谷 亘

神津島では、島の美しい星空を観光活用するために、NPO法人神津島観光協会が主催の「まるごとプラネタリウム」事業を通じて、島の方を対象とした星空ガイドの育成にも取り組んできました。また、東京宝島事業の支援も受け、神津島村役場を中心に、「星空保護区」の認定に向けて取り組んでいます。 2020(令和2)年1月に地域住民へ向けた説明会、同年7月にはCATV放映にて地域住民へ向けた講演会も実施しており、申請に向けた準備が着々と行われてきました。 地域住民の理解・賛同もあり、島内の街灯や防犯灯は、速やかにIDAの基準を満たす照明への改変が進められており、2020(令和2)年7月末において工事の2/3が完了しています。2022(令和4)年3月末までには全てが改変される予定です。

よたね広場にて冬のダイヤモンド©藤井智久

「星空保護区」のカテゴリ「ダークスカイ・パーク」認定の基準は暗さ21.2等級(mag/□")以上ですが、2020(令和2)年6月から、よたね広場、ヘリポート、三浦湾展望台、赤崎遊歩道の測定する4カ所全てで基準を超える数値を出しています。 21等級(mag/□")以上の暗さでは天の川の複雑な構造が確認でき、星団なども観測できます。赤崎遊歩道では最高21.92等級(mag/□")を記録しています。

赤崎遊歩道にて夏の天の川©藤井智久

神津島は夏には海に訪れる観光客で賑わいますが、それ以外の季節にも集客ができる地域資源として星空が注目されています。神津島村では、この取組により、神津島の美しい星空を子や孫の代まで残していくとともに、小さな島から世界に向けて島の取組を発信し、光害の抑止と自然保護への関心を高めていきたいと考えています。

街灯改変の効果としてウミガメの産卵時に上陸が増加すれば、光による海洋生物への影響が軽減したとして実証できるのではないかと期待されています。そして、アフターコロナでは、美しい星空を島の魅力の新たな柱にしたいというのが島の皆さんの願いです。