東京宝島
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ド焼酎だったAO-CHU。そのため銘柄ごとにレシピも、味も当然違います。醸造家によっていろんな味を楽しめるワインに近いかも? シェアオフィスのような形で各々の味を守っています。麦麹とほぼ手作業による〝どんぶり仕込み〟。米が育ちにくい土地柄、一般的な米麹の代わりに麦麹で発酵させるので、麦の香ばしい風味がアクセントに。この麦麹とさつまいも、水を一度に仕込む〝どんぶり仕込み〟も、杜氏ごと銘柄ごとにキャラ立ちしている理由。現在は全13銘柄あり、なかでも右の「あおちゅう」は同じラベルが6銘柄もラインナップ。アイドルのように自分だけの推しを探すのも楽しいお酒なんです。妻が夫のために造るホームメイ現在は工場に杜氏が集まり、そんなAO-CHUの魅力は、種類) 123 全13種類昔から島で造られてきたこの焼酎は、長らくツウのみぞ知る幻のお酒でした。麹のつくり方で「青酎」「あおちゅう」という2つの呼び名があるため、ここではAO-CHUと総称して紹介します。家ごとに違う味!?AO-CHUの仲間たちあおちゅう(全6恋ヶ奥青 酎伝 承青 宝青酎池の沢青酎麦/35度青酎麦/25度青酎プレミアム伝承喜久一旅先晩酌青宝恋ヶ奥一九「AO-CHU」ってどんなお酒?AO-CHUができるまで島内に8人の作り手がいるAO-CHU。現地で飲み比べがしたくなる個性派ぞろい!1.芋焼酎に用いるさつまいもは紅あずまと紅はるかがメイン。杜氏ごと異なる。傷みやすいため、収穫後すぐに工場へ。 2.麦麹はあらかじめつくっておく。炒った麦に杜氏オリジナルの麹を合わせたら、おおたにわたりという分厚い葉っぱを布団のように掛けて温めることで発酵を促す。 3.蒸したさつまいも、麦麹、水を全部一度に入れるどんぶり仕込み。写真は発酵が進み、もろみが元気よく泡立っているところ。これを蒸留すればAO-CHUの完成。会社員、共同牧場の経営、杜氏の3役をかけもち。「この焼酎はくせの強い料理とよく合いますよ」島言葉でカンモと呼ばれるさつまいもは、焼酎をはじめ郷土食にも欠かせない。いも掘りは機械の力を借りながら島民が協力して行う。どんぶり仕込みの「あおちゅう」「伝承」、二段仕込み製法の「青酎」「青宝」「恋ヶ奥」など、見た目も味もさまざまなAO-CHU。島内限定でレアな初垂れのAO-CHU版が販売されることも。700㎖ 1950円〜。問青ヶ島酒造 ☎04996-9-0332奥山 晃 さん杜 氏まだまだある!AO-CHUファミリー

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